135.みか先生

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アトリエには曜日ごとに担当のスタッフの方がいて、
月曜日は○○先生、水曜日は○○先生。。。。といった形で日々の制作を進めている。

私は全ての曜日に出ているのでわかるのだが、
のんきでゆったりしているところや、掃除をしっかりしてもらうところは同じでも、
曜日クラスごとにまったく違う雰囲気になっている。
担当して下さっている方と、集まっているちびっ子との組み合わせで
違いがでるのだと思うけれど、同じ「制作がすきなひとの集まり」でも
こんなに違うんだなあ。。。と感心してしまうことは多い。

水曜日を長く担当して下さったみか先生は、抽象画をこつこつと制作・発表されている方だ。
インターネットのスタッフ募集に応募して下さってアトリエのメンバーになった。

小学生のお子さまがお二人いらっしゃるお母様でもあるみか先生は、
すば抜けた瞬発力で限られた時間のなか、めいいっぱい仕事をしてくださる方だ。

そんなみか先生が、このたびアトリエ水曜クラスをいちど卒業することになった。

長らく続けてきた制作活動が実って、
西麻布にある画廊さんと作家契約を結んで職業作家さんとしてデビューが決まったからだ。

画家としての絵画制作に加えて、
もちろん二人のお子さんの子育てや家事もするわけで、制作の時間を確保するには
いま来ているアトリエ水曜日クラスの時間を使うしかない。。となったのだ。

みか先生と一緒に仕事をさせていただいてきた身からするとよかったなあ。。。。。。
としみじみ思うばかりだ。

出会いに恵まれていて、とご本人はにこにこしながらおっしゃるが、
横で見ていると、お忙しい中でほとんど2、3ヶ月に1度は何らかの形で
グループ展等の発表をされていて、ああ、忙しくて制作が出来ないなんて
言い訳なんだな、ということを肌で学ばせて頂いた気がしている。

と、書くと、いかにも気丈で目を三角に吊り上げて頑張る、
バリバリとした方をイメージするかもしれないが、
実際のみか先生は、なんともいえない明るくてふんわりした雰囲気の方だ。

自分に与えられた仕事のなかで、何かできないかと常に考えておられるのだろう、
よく水曜日のちびっ子の工作に使えると思って、と、
お家にある手作りの本や集めた貝殻など、役立ちそうなものを見つけてはお持ちくださっていた。

そういった、頑張りすぎないけれど前向きにものごとに向き合う姿勢の積み重ねと、
こつこつ自分でできること(=制作)を続けられたことが、
みか先生にとっての素敵な出会いを生んだのではないかと思っている。

水曜日の勤務最終日、アトリエの玄関先を掃除しながらみか先生はうつむいて何か考えておられた。
(やっぱり感慨深いのかな。。。)と思って拝見していたら、

「さとう先生、さつまいもって、のどにつまりますか?」と私に尋ねられた。

「? 。。。。そうですね、今はつまりませんけれど、小さい頃はよくつまっていました」

「息子がよくのどにつまらせるんですよ、さつまいも」

「はあ」

「あれって、とくに男子がいもをのどにつまらせる気がするんですよね、
息子の幼稚園のお友達とかを見ていると」

「はあ」

「唾液が少ないんですかね?もしくはのどが細いのかなあ。。。。」

「男子のほうが小さい頃は身体が弱いっていいますものね。
のどが細いとか、のどの筋肉が弱いとか?そういうことがあるのかもですよね」

「不思議ですよね」

ニュアンスのある抽象画を描くみか先生と、
いもについて考えているみか先生とのギャップがおかしくて、ニヤニヤしてしまった。

これからのことを、みか先生ご自身は緊張の面持ちで
「いまが頑張り時だとおもうのです」とおっしゃっていたが、
きっと、このバランスなら素晴らしい結果がでるのではないかと思う。

アトリエは、作家生活のリズムがつかめるまで
ワークショップを中心に参加して下さるので、ご縁は続く。

水曜日のみか先生にかわり、
水曜日を担当して下さることになったのは山口あずさ先生だ。

彼女は長く土曜日に通われていた方で、学童保育の先生を8年間なさっていた方なので、
ちびっ子との付き合いには相当のキャリアがある。
ちびっ子対応だけではなく、絵画も工作も、とくに手芸も得意な方だ。

拝見していると、自然に彼女の周りにちびっ子が集まって、
白雪姫と7人の小人のようになるのでなんだかかわいらしい。

新生水曜日クラスがどのような雰囲気になるのか、これからとても楽しみだ。

みか先生の絵画作品を取り扱っている画廊さんは
東京・西麻布にあるクローゼット、というギャラリーだ。http://www.gallery-closet.jp/
気になる方はぜひ、ご覧下さい。

2月には、香川県のあーとらんどギャラリーさんの企画で
名古屋のアートフェアにも参加予定とのこと。こちらもよろしければ、是非*
あーとらんどギャラリーさんのページはこちら http://artland-gallery.jp/