098. 制作ではないけれど

098
5月後半に、横浜にあるこどもの国、という大きな公園でドロケイ大会をしてきた。
ドロケイ大会は2回目だ。

今回は小中高生を中心に10人ほどが集まった。
大人の参加ももちろんあった。
違った色のタオルを身につける事でチーム分けをして、
ドロケイを数ゲームと、だるまさんころんだを2ゲームほどやった。

タオルはたくさん同じ色のものがある、アトリエのトイレ用タオルを使った。
もちろん洗ってあって、これから使用するものなので問題なしだ。

いつもは部屋で制作している人たちが野原をかけ回っているのを見るのは
新鮮でおもしろかった。

大人しいめの性質の人や、最近学校のことで悩んでいる、なんて子も、
ばんばん走って、へんな格好限定のだるまさんころんだをするあたりになると、
それぞれが晴ればれした顔になっていくのが印象的だった。

先週末は、アトリエのユスラウメと桑の実が大豊作だったので、
土曜日のちびっ子クラスの有志で実を収穫し、ジャムにした。

これは大丈夫なのかとか、これは傷が大きすぎるからダメとか、
お互いに相談しながら実を選り分けてから
鍋で煮つめて、ハチミツで甘みをつけた。

アクを取る、なんてことが初めてだった子は、なめてみて
「。。。にがっ!」と叫んでいた。

基本的には、ロウソク制作やガラス制作で火の扱いに慣れている子たちが
やったので危険はない。

横で見ていてはいるものの、スタッフが実際に手を加えるのは、
飛び散ったジャムの汁で汚れたガス台をふく事くらいだ。

「去年はこれで染め物したよね」

「でもさあ、ジャムは制作じゃないよねえ~(笑)」

などと言いながら楽しそうにジャムを作る子を見ていると、
いやいや、制作じゃないですけれど、
いいと思いますよ、と心の中でつぶやいてしまう。

きっと、この人たちが次回ユスラウメを描くことがあったなら、
とても豊かな絵になるだろうと思えるからだ。

摘んだときはこんなにやわらかくって、
実はどんな風に木になっていて、
味はこんなで、煮るとこんな香りがして、
手で潰すとこんな色になって、
冬はただの枝になっちゃって、木にはクモの巣が張っていて。。。。

ということを知って描く絵は、技術的にどんなものだとしても、
スーパーで買って来た果物を、ラップをぺりぺりはがして描いた絵よりも
どれだけ豊かかわからない。

そんな風に、ジャムづくりも、ドロケイも、遠回りかもしれないけれど、
回り回って制作にすごくプラスになるのではと思っている。

むだなことをしゃかりきになってやったり、
人間がつくった予定ではないリズムを感じる経験を重ねることは、
生活を生き生きさせると思う。

そういう気持ちで身の回りを見回すと、
普通の毎日のなかでも、驚くほど沢山の、
きれいなものや楽しいものがみつかるはずだ。

単に自分たちがおもしろいからやっているイベントのいい訳なのかもしれないけれど、
非常におもしろいのでよいのです。。。。と思っている。