066. 梅こぶ茶

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小学生くらいの頃に、田舎の祖母がたまに昆布茶というものを出してくれた。
オレンジ色の缶に入っていたと思う。

ちょっと化学調味料っぽい味のように思っていた記憶もあるが、
祖母との記憶と一緒になって、特別なときに飲むイメージがあった。

よく、コーンスープやコンソメスープのインスタントがあるけれど、
それの日本バージョンだと思う。
昆布茶にフリーズドライの梅を足したものが
梅昆布茶(梅こぶ茶)だ。

私はどちらも全国区の飲み物だと思っていた。

先日、アトリエで神楽坂にある
芸術系専科の公立高校(日本画専攻)に合格した女の子がいたので、
お祝いに梅こぶ茶を飲むか、と聞いたところ
「?」
という顔をされた。知らない飲み物だったらしい。

驚いて、え、梅こぶ茶、知りません?
と部屋にいるみなさんに聞いたところ、
全員に「?」という顔をされてしまった。
そのときアトリエにきていたちびっ子は全員知らない、とのこと。

ルパン三世やドラゴンボールくらい
時間軸に関係ないものだと思っていたので、大変びっくりした。

慌てて立体の宇都宮先生に「うっちゃん知っていますよね?」
と聞くと、気の毒そうに
「聞いた事はあります」と言われてしまった。

梅こぶ茶はもうすでにレジェンドになっていた。

念のため、金曜日のクラスにも同じ質問を投げかけてみたら、
割合知っている人がいてほっとした。

ご姉妹でいらしている小学生のお二人は「飲んだ事がある」とのこと。

もう私はひとりじゃない。
よかったと思った。