055. ふたり

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アトリエのちびっ子の時間のはじまりは、いつもにぎやかだ。

やることを決めていてすぐに制作にかかる人、
「なにやろう~」と作品が飾ってある戸棚を覗きこむ人、
道具と材料を置いてあるスペースで、ああでもない、こうでもないと考える人。。。

「こういうのやりたいんだけれど、何使うの?」
「あれはどこ?」「これはどうやるの?」等々の質問も飛び交う。

時には「なにをやりたいかわからない~!」という場合だってもちろんある。

そういう時には「絵の気分?それとも工作の気分?」
「工作なら木がいい?それとも粘土?布?」等々、相談しながら制作を決めていく。

制作を決めていくのにも個人差がある。
いつもどんどん自分で進める人と、なかなか決まらない人といるのだけれど、
どんな人にも、性にあうものというものはあるようだ。
それが見つかると後の制作は糸がほぐれるように、するすると進むようになる。

時間がかかっても、色々ためして「性にあう」ものを見つけるって
大事だなあ。。。と思っている。

今、土曜日に来ている二人の女の子もそのような感じだ。
お姉さんと妹さんで制作をしにきている。

はじめは、20分~30分位は、
「なにやるの~?」と聞いてあれこれ迷う、、、といった感じが常だった。

それからどれくらい経ったのだろうか、二人の制作はすっかり様変わりした。

お姉さんは色について感度が高い。
ペーパーフラワーでも布でも絵画でも、
色で迷うと大人の人が「これどうかなあ」とアドバイスを乞う位だ。

妹さんは木彫レリーフと言えば彼女!と言われるくらい正確でかわいらしいものを作ってくる。

今の二人は、アトリエに着くと自分で材料をそろえ、制作をし、適度に休憩を入れ、
皆と話もし、後片付けもして、時間を濃密に過ごして帰っていく。

最近はお姉さんは布の袋、妹さんは手足が動くくまの人形を作っている。

その様は背筋がしゃきっとしている感じで格好いい。

いつもきっちりでなくったっていいと思っているのだが、
今の2人の変化は、なんだかうれしい。

アトリエで何か教えた、というわけではない。

制作の繰り返しのなかで、
彼女達が自分達で、そうなっていったのがすごいのだよなあ。。。と思っている。

ふたり