035. ドラマ

035
高校2年生のひとがデッサンをしに来ている。
アトリエに通いはじめて、1年半くらいだろうか。
はじめはなかなかうまくいかなかった。
そもそも長い間じっと描く、ということが苦手だったくらいだ。

今では、まわりのひとを巻き込んでしまうほどの集中力と熱意で制作をしている。
最近はデッサンだけではなく、人物のクロッキーや、粘土で
ひとの頭部をつくったりもしているのだが、とにかくたのしそうだ。

とくに粘土はすごい。
粘土の制作となると「粘土やべー!止まんねー♪」などと連呼しながら制作をしている。
そのような様子をみていると、こちらまで嬉しくなってしまう。

本当に、楽しんでいるのが分かるからだ。

そのわりには、毎回首をかしげながら帰っていくのだけれど、
それがまた次の制作の「やってやるぜ!」につながっているのだからすごい。

粘り勝ちだよなあ。。と自分を振り返ってみるにつけ、頭がさがるばかりだ。

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4~5才のちびっ子もメイクドラマだ。
みんなで机の上で飛びはねていた日々が当たり前になっていたのが、
ある日突然、クロッキーの密度があがったりする。

そんなドラマに立ち会えると、もうほんとうにアトリエ冥利につきます。。。
と思ってしまう。

大人のかたも、1年以上あたためた構想がやっと実を結んで、
テキスタイルの作品が出来たり、
着々と個展に向けた作品を仕上げている方がいたりと、
日々ドラマには事欠かない。

日々の制作の時間を一緒にすごせることは、
かなりぜいたくだなあと思うのはこんなときだ。
ドラマは淡々と続ける日々の制作のなかでふいに起こる。
だから、「ドラマの日」を待てるかどうかもポイントだなと思ったりする。

幸い、アトリエには待つことの大事さを知っている方が多い。
ちびっこのお家の方などもそうだ。
あせって良かったためしはないのに、
私も時には(もっとやったらいいのになあ)などと思ってしまう。
そういう時は、お家のかたのゆったりさに救われることも多い。

ありがたいなあ。

最近よくそう思う。