023. 大掃除

023
昨年末の話だが、とつぜん、昔の書類の大整理をした。
探し物があったか何かがきっかけで整理し始め、止まらなくなってしまったのだ。

普段はしまいこんでほとんど見ない書類、絵などの下書きや手紙類、日用品から服まで、
捨てるものと捨てないものを分け、どんどん整理していった。

中学生や高校生の時に書いた文章や、日記のようなもの、
覚え書きなどが入ったダンボール箱まであった。
箱をあけるのが怖さに整理できず、捨てそびれていたものだ。

今はない、昔のファンタグレープの柄のダンボールで年月を感じた。
えいやっと箱を開け、数ページめくって読んでみたが、
立ちくらみがするような気持ちになって先に進めず、全部捨てた。
昔の論文のメモなども捨てた。

捨てるたびにすっきりし、体まで軽くなる気がした。

捨てたもののなかには、中学生時分に書いたと思われる演劇の脚本のようなものや、
童話風のお話が途中で終わっているもの、詩のようなものもあった。

十代後半の覚え書きには「挿絵を描き、アトリエをやりたい」といったようなことを書いてあり、
いつごろまでにどういった方向に動くといった人生妄想予定表のようなものまであった。

十数年後のいま、「予定表」とはけっこう違った経緯を辿ったとはいえ、
幸い、最終目標にはあたらずとも遠からずといったところだ。

己の実力をまったく無視した当時の予定表を読んでいると、愉快な気分になった。
当時の自分がもし隣に居たら、肩のひとつもたたいてやりたい気持ちだ。

同居人は「おばあちゃんになったときなんかに、とっておけばよかったなあと思うかもよ」
と言っていた。そういうものかもしれないなあとも思ったが、
今後十年は後悔しないこと請け合いだ。