017. 耳をたたむ

017
先日恩師の個展に行ってきた。
一年ぶりに恩師に会い、大学時代の友人2人とも会えた。
個展の会場でひとしきり皆の近況報告が終わり、先生の作品も見終えた後、
友人の子育ての話から、なぜか互いの眠るときの姿勢の話になった。

一人の友人は普通に横向きに眠るといい、
私はいつも左足に右足をのせ、足をクロスした状態で眠ってしまうと話した。

最後の友人は次のように言った。
「私は天井とか見てると迫ってきそうでいやだから、横向いて、耳をたたんで眠るの」

「?」「?」

「え、みんなは耳とか、たたまないの?」

彼女の説明によると、横向きの姿勢で下になる側の耳たぶを
折り曲げて、耳たぶで耳の穴をふさぐような格好にして
眠るのが「耳をたたんで眠る」ということらしい。

友人は意外そうに、
「○○さん(ご主人の名前)に話したときは、
『俺は、耳の外側を耳の穴にもってくる感じで折り曲げて眠る』
って言ってたけど。。。」
と言った。

大勢いる人の中で、耳をたたんで眠る人はけっこう少ないのではないかと思う。
そんな二人が出会い、夫婦になる確率はどれだけあるのだろうか。

それはもう運命の出会いとしかいいようがないのではないか、
あなたと○○さんはなるべくしてなった夫婦なのだよきっと、
といって話は終わった。

後日念のため、アトリエに通われている皆さんに眠るときに耳をたたむかを伺ってみた。
やはり皆さん「・・?」といった」表情で、耳はたたんで眠らない、とのこと。

やっぱりなぁ。
彼らは運命の二人なのだ。