007. 昼休み

007
中学生の皆さんと制作をしている。学校の授業は、沢山のひとと会えるからいいよなと思う。
50分の授業で、10分休み。10分の間にめまぐるしく人が入れ替わる。40人が、4回。160人との制作だ。

お昼の時間はお昼は食べない。おにぎりをかじる程度で済ます。
あとは美術室にいて、ごみだらけで阿鼻叫喚状態の床をはき掃除したり、
時間外にやってきた学生さんとおしゃべりしている。

なにかをつくったりするのに、50分はあまりに短い。
作業の説明や後片付けだってあるから、実際は30分あるかないかだ。
一週間に30分の制作!! ないよりましだけど、っていう程度の長さだと思う。
もうちょっとやりたいってひとはやっぱりいるし、べつにほんとは制作したいわけじゃないけれど、
ちょっとおしゃべりしに美術室にくる人もいる。

だから、昼休みや放課後がすごく大事な時間になる。

先週も、学生さんが昼休みと放課後にやってきた。
不要材を用いた彫刻をつくる、という課題で、その人はパンダを作り、今回はさらに、その仲間を作りたいとのこと。
はじめにつくったパンダは、表情はかわいいのだけれど、塗料で表面を溶かしてしまって、
お岩さんのようになってしまった。話のなかでついたタイトルが「さだパンダ」。
その人はさだパンダの仲間を、いくつかの発泡スチロールを組み合わせて作ろうとしていた。

「先生これどうかな」
「いいんじゃないですか。しかし大きいですねえ・・。
なんというかおなかが割れて中からオートバイとか出てきそうですね」
「なにそれ」
「ライディーンです。知りませんか」
「・・・?・・どうでもいいけどこの真ん中、どうつけたらいいと思います?」
「うーん、そうですねえ・・(と言って作品を持ち上げる)」
「あ・・」
「あ・・・・・・!」

私が持った拍子に、まだ接着しきっていなかったパーツが落ち、パンダは大破してしまった。

「~。。何すんですか先生!あーあー。。もお。。。」
「うわすみません、ほんとごめん!せっかくのさだパンダの親が・・」
「親じゃなくて仲間だし・・・。あのさあ、先生、教えてんの?邪魔してんの?人の話きいてます?」
「・・・・・・。」

こんな風に、昼休みは毎回楽しく過ぎていく。

私は楽しいが、彼らが楽しいかは微妙だとちょっと思う。