001. 変わる

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ヴィレッジヴァンガード、という本屋が大好きだ。
今は、全国に100ケ所以上あるけれど、初めて出会った時は本当に衝撃だった。
薄暗い店内には、マンガ、サブカルチャーもの、
古今東西の名著と呼ばれるもの、CD、グッズからお菓子にいたるまでがぎっちり
つまっていて、まさにおもちゃ箱をひっくりかえしたみたいな世界がそこにあった。

ガジェット、という言葉がある。
「いらないもの、むだなもの」という意味なんだけれど、無駄だからこそ語れる、
そういうものって、あると思う。

私はもやもやと思い描いていた、夢のアトリエって、どこに行けばあるんだろーなーと
いろんな研究会や、会社や、学校や、集まりの周りをやたらめったらにうろついていた。

そういうときヴィレッジヴァンガードを見つけて、これだ!と思った。
働きたくて頼んだけど空振りだった。
それから場所を探して、みつけて、むりやり友人に一緒に住んでもらい
えいやっと始めたのが、アトリエアルケミストだ。

あっというまにかわるなー!と思う。

アトリエの塾生さんは今5人だ。
去年の11月くらいから地味に募集を始めた。
くる人は、年令も、住んでいるところもすごくばらばらで楽しい。
ついでにいえば、アトリエに来る日もばらばらで、週に一回の人もいれば、月に一度のひともいる。
こういう芸当ができるのが、マイナーな塾の良さなんだよ、と思う。

先日、ひさしぶりにヴィレッジヴァンガードのホームページを開いたら、
すっかり会社らしくなったホームページになっていた。

『僕らはヴィレッジ・ヴァンガード。名古屋の片隅で盛り上がっていたら、
いつのまにかこんなになってしまった・・・』

そういうせりふのかわりに「決算報告」の文字が光っていて、
ちょっと、好きな子が変わってくのを指をくわえて見てるみたいな気分になった。
でもやっぱりヴィレッジは、大好きな本屋のひとつだ。