133.大人と子どもの制作

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アトリエ・アルケミストでは大人と子どもが一緒に制作をすることがめずらしくない。
特に土曜日は、小学生から社会人までの幅広い人が
同じ空間で制作をすることがままある。

1時から3時のちびっ子クラスの子がお休みした分も長く制作するときは、
夕方の大人のクラスに混じって制作するからだ。

制作も個々で異なる制作を進めているため、あちらでは日本画を描いて、
こちらでは粘土で塑造を作っていて、
別の場所では手芸作品を作っている。。。といった光景が広がる。
こればかりは実際にその場に身を置いて頂かないとわからないと思うのだが、
皆さん「つくることが好き」という共通点があるため
思ったよりも不思議な空間にはならない。

「こんな制作あるんだなあ」とお互い何となく見あったりして
刺激しあいながら制作が進む感じだ。

振り替えで居残り制作をしているちびっ子が、
自称「ガンダム」と称した鎧。。のようなものを一生懸命作り、
身につけて走り回っているのを、
塑造をしているひとが横目でみてちょっとリラックスしてくすりと笑ったり、
緻密で美しい彩色をしている大人クラスの女性の手元を、
正座して見入っている中学生の男の子がいたり。。

時には、ひとりの人の制作を皆で手助けしたりすることもある。
彫刻を石膏取りするときに使う強度をあげるための補助材を
巻いたりするのをみんなでやる、等だ。

先日は、大人の男性の作品をちびっ子がすごく気に入ってしまい、
どうしても自分のつくった紙粘土のカービイ(ゲームのキャラクター)と
一緒に写真を撮りたいと言ってきた。
大人の男性の作品は、磨くとつやの出る石粉粘土、
というもので作った兵馬俑を模した立体である。

「壊さないから!!ねー、先生、いいでしょ?」

「いや、壊さないのとかって当たり前だから。。。。
いいか悪いかは、私は決められませんよ。作者に伺ってみないと。
一応伺ってみますけど。。。どうしてそんなに一緒に写真撮りたいの」

「だってこれ、かっこいいじゃん」

男性は「?別にいいですけど、なんで一緒に写真撮りたいんですかね」と
不思議そうな顔をしながら快諾くださった。
翌週ちびっ子は意気揚々とカメラ小僧のように沢山の写真を撮っていた。
並べ方もいろいろ変えて、自分のベストが見つかったらしい。
大満足で帰っていった。
私も画像を分けてもらったが、
凛々しい兵馬俑が孫をひざにのせたおじいちゃんみたいに見えている。

(。。。。これが少年の心を掴んだベストショットなのか。。。。。。)

好みってほんとうに人それぞれで面白いな、と思った。

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